発売されましたねぇ 防滴仕様の自転車ナビ、ソニーの nav-u「NV-U35」
2007年に発売された「NV-U1」から3年、NV-U2/NV-U3シリーズ/NV-U75Vと進化してきたソニーのパーソナルナビゲーションシステム(PND)が、ついに正式に自転車に完全対応!
自動車、自転車、徒歩の3モードに対応した nav-u「NV-U35」について、開発チームの皆さんから、いろいろとお話を聞いてまいりました
装着が容易な「みんなのナビ」を目指して
開発チームが目指したのは「装着が容易なみんなのナビ」
ソニーの「mav-u」は、それまで「高い」「取り付けが面倒」「大きくて場所を取る」というイメージだったカーナビゲーション(カーナビ)を もっと誰でも気軽に購入して利用できるようにしたいという願いから生まれた製品っす
海外で流行っていたPND(Personal Navigation Device)をヒントに、構造をシンプルにしていくことで小型化
さらに吸盤でダッシュボードへ取り付けることにより、車の構造などの詳しい知識がなくても、取り付け工事不要で買ったその日から使えることを実現したんす
装着に特別な工事が要らないので、車を買い換えた場合や借りた車などへも簡単に乗せかえることができ使うことができます
「nav-u」は時短でエコな 実に賢い消費者向け商品なのだ!
そんな「nav-u」に、ついに正式に自転車モードが追加されちゃった
『自転車ナビ』の冠を呈する商品「NV-U35」の登場っす
開発したのは、開発技術者・企画担当・マーケティング担当・品質管理担当の自転車好きの不屈のメンバーたち
通常、なかなか開発の中に品保(品質保証)の方の意見が取り上げられるということは少ないのですが、今回は実はフィールドテストを含め、さまざまなところで縁の下の力持ち的な活躍をしてくれたのだとか
今回の「NV-U35」においては、開発がエースとして攻め、まわりのアシストがガッチリサポートして走りぬいたチームタイムトライアルといった感があるっす
目指すはグランツールってか?(苦笑)
自転車ルートは車とも徒歩とも違う
既にクルマナビのほかに徒歩ナビも搭載していた「nav-u」ですが、『自転車ナビ』と呼べるような自転車ルートの開発は困難を極めたのであります
当初は徒歩モードを活用すればいいのではと考えられていたルート探索
ここが大きな落とし穴だったのです
たとえば近所のパン屋さんまでのルートを検索した場合、自転車モードの場合と徒歩モードのどちらとも違うルートが正解という場合があります
なぜならば、徒歩モードでは主要道路に遊歩道まで含めてルートを探索してしまうからです
遊歩道は自転車は乗車して通れないっすよね
かといって「遊歩道を除く」というようなルート抽出方法では時間がかかりすぎる
どうすれば自転車向け最短マップを短時間で抽出できるか
しかしナビに利用しているマップ情報に"自転車"向けの情報というのは組み込まれていません(2010年4月現在)
マップに無い情報は使えない しかもルート探索は短時間に行わないといけない
でも車じゃないんだから やっぱ裏道で短距離で目的地に行きたい と 開発チームは理想と現実の狭間で苦しむことに
自転車モードの開発は大きな暗礁に乗り上げたかに見えたのですが・・・
活路となったのは『細街路』という幅員が4.0mに満たない狭い生活道路だったんです
しかし、「細街路」を含めれば終わりというわけではなく・・・
爆発的に膨れ上がるルート数から 適した道を素早く抽出するための工夫が必要だったのではありますが・・・(ここいら時間があれば、ほんと詳しく聞きたかった)
こだわった防滴仕様とバッテリー駆動時間
自転車に装着して利用するからこそこだわった防滴仕様とバッテリー駆動時間
上の写真はコンパス画面だけど、このガジェト感がええっすww
IPX5相当の防滴性能をもっているので、急な雨でもあわてる必要不要
ただし、完全防水ではないので 強い雨での使用は控えるべし あ、あと水溜りなどに落としたりしないように(海水など「水」以外も駄目っすよ)
今回のカラバリはブラック、ホワイト、オレンジの3色展開
ほかの色も楽しみたいと思い、上のパネル部分を着せ替えにできないか質問してみましたが、防滴性がキープできないので・・・という回答を頂きました
あちゃー当たり前の問題点をまったく失念して質問しちまったっすわ
それだけにちょっと残念なのがイヤホン部分なんす
自転車モードでもナビ音声は付いてるんだけど、実際にはイヤホンを利用しないと自転車乗車時は聞きずらいかもしれないと思った
でもイヤホン接続を利用すると、防滴性は少しおちることになるのが残念
実はバイクでも今回のクレードルは使えるらしいんだけど、だったら尚更Bluetooth対応にしてもらいたいと思ったっす イヤホンのコードは・・・邪魔っす
ぜひ次機種では採用されてると嬉しいな
液晶を使っている以上、逃れられないのがバッテリーによる駆動時間の問題
車ならシガーソケットから電源を確保できるけど、自転車でそれは無理
でも、連続駆動時間が8時間以下というのでは、余暇(長時間のサイクリングなど)では使えない・・・
そこで編み出したのが禁断の音声案内は継続するが、操作をしないときには自動的に画面を消すという荒業(爆)
しかし実際にフィールドテストを行った結果、乗車時は画面は消えていても問題がないことがわかったのです
画面を確認したくなったら、タッチパネルを触れれば画面が表示されるというスーパースタミナモード(画面OFF・音声案内のみ、操作時は画面ON)を追加
そして最長11時間もの連続駆動が可能になったのでありんす
こだわりといえば・・・
自転車モードのアイコン(自車マーク)がマイヨ・ジョーヌの黄色のウエアを着用しているのがわかりますか?
これ、実は最初はままちゃりだったんだよねぇ
いやぁぁ こんなことろにまでこだわるって どんだけ自転車を愛してるんだあ(笑)
自転車乗りだからこそ開発できた自転車用クレードル
自転車ナビとしてリリースする以上、忘れちゃならない重要なポイントのひとつとして
自転車にセットし利用した際にきちんとホールドできるかということ
・・・というのも
自転車は普通に乗車していても 車の10倍以上のGがかかってるんすわ 知ってました?
また、道路って小さな突起や段差が思った以上にあるもので、自転車は過酷な衝撃を無数に受けてるもんなんす
そんな状況は試験装置だけではわからない 様々な問題点を試すために、開発チームが取った行動は なんと!!!
実際に乗車して通算1,000kmものフィールドテストを行ったそうな
1000kmって凄すぎっしょ;;;
また、クレードルに装着したときの取り付け角度も 実際に乗車して算出された角度(20度位)なのだ
簡単ですが、装着の容易さと対衝撃性についてビデオでご確認くだされ
SONY nav-u NV-U35 with NVA-BU2 (ソニー自転車ナビ)
この使い勝手の良さが自転車利用者の話題をさらい なんと別売りの自転車用クレードルは品薄状態 レアアイテムと化しております;;;
(量産体制に入ってるので しばしお待ちくださいとのこと)
これが入手困難な自転車用クレードルだ!
外観、そして話題のクレードルの写真を貼っておきヤス
Sony nav-u NV-U35 bicycle navigation system
GPSロガーとしても使えるサイクルコンピュータ付き
個人的に嬉しい機能が、走行情報や消費カロリーなどを表示してくれるという「サイクルコンピュータ」
長距離のサイクリングを楽しむ方は、走行ログが記録も残せるほうがうれしいかも いわゆるGPSロガーっすね
この走行ログは、別売りのメモリースティックへ「NMEA または KML形式」で保存できるので、PetaMapやGoogleEarthといったマップサービスを利用することで、走行ルートをマッピングすることも可能っす
これ、ヘビーユーザーには堪らない機能では???
ひとつ残念だったのが、ペタマップで経由点などを自分で組むことができるらしいんだけど、ルートそのものは読み込めないんだってさ これだけが惜しいなぁ
この機能ができたら、観光地やレンタサイクルのサービスとして お薦めルートを独自で組み込んで貸し出すなんてサービスにも発展できるのに・・・
ぜひとも対応させてください!>ソニーさん
自転車乗りたちにより開発された自転車ナビ
部署を超えた開発チームの団結力に圧倒された2時間でした お話を聞く機会を頂き感謝しております
あ、それからですねー
実は今回紹介した3モードに対応した自転車ナビ「NV-U35」
モニターとしてお貸し出しいただくことができましたので、次回は実際に使った感想などをご紹介したいと思っちょります(実は既に到着しているのだ)
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