ウッドコーンオーディオシステム「EX-AR7」は、コーンだけでなく様々な部分に木が用いられています
その姿と音色は、まさに原音を忠実に再現する楽器!
後半では無駄な音は極力排除する工夫、そして実際の音色についてまとめたいと思いヤス
こだわっているのはウッドコーンだけじゃない
「EX-AR7」は、ウッドコーンだけじゃなく、スピーカーユニット、エンクロージャー(筐体部)、アンプ部、それぞれにも多くのこだわりがあるのだ
「異方性振動板」で音の広がりをさらにアップ
成形に苦労したウッドコーンに更にひと工夫
「AR3」では裏側に貼られていた「異方性振動板」を表に出してきましたよぉ
「木」は音の伝搬速度が速いということは前回既に書きましたが、それは繊維に沿ってのお話
そこで、横方向への伝搬速度を高めるための工夫が生まれたわけっす
それが『異方性振動板(異方性ウッドコーン振動板)』
これが、前・左右方向の音圧が高め、音の広がりをワイドにするとともに解像度を上げています
「強磁力のネオジウムマグネット」を採用
音質を左右する重要な部分に「マグネット」があります。
っちゅうことで、スピーカーユニットの磁気回路部分のお話
「EX-AR7」にはフェライトマグネットではなく、「強磁力のネオジウムマグネット」を採用しとります(HDDのアクチュエータなんかに使われてるやつね)
コスト面とサイズの点で、さすがにアルニコマグネットではありませんが、気合を感じますなぁ(ネオジウムマグネットは高音質で、かつ小型化や軽量化に適している)
アルミショートリングをプラスし、中低域のひずみも低減させてるんだと
ビクターさんって、使える技術は可能な限りつっこんでくるのね;;;
特製ウッドボイスコイルで振動板へ効率よく力を伝播
コイル部分には、木のシートを極限の薄さ80μに削り出し、木の繊維方向を活かしボビンに形成した特製「ウッドボイスコイルボビン」を採用
この80μという均等の薄さで削りだすのが大変だったのだとか
どのくらい薄いかってぇと、半紙の厚さと同じ位っす(半紙は0.08mm~0.06mm)
風でゆらぐくらいの薄さ! それを削りだせるということにビックリ
だいたい普通の生活でミクロンって単位を聴くのは赤血球や白血球みたいな物質じゃないですか 1メートルの100万分の1の単位って!
それを含浸・補強・目止め加工し、ボビンにするわけなのですが、紙で作られるペーパーボビンに比べて5倍の加工工程が必要なんだそうっす
副産物として、繊維方向を活かしているため紙で作られたボビンに比べ、圧縮強度が高いものになったとのこと
エンクロージャーの構成にも各所に「木」が!
これでもかぁと「木」を多用している「EX-AR7」
もちろんエンクロージャー部分にも多くの「木」が用いられております
まずは外回りから
エンクロージャーの素材はチェリー
そして、「EX-AR7」では容積が「EX-A1」に比べ、約11%増えております
しかも上に伸ばすのではなく、後ろに伸ばしたというのがミソ
フルレンジには、やっぱ奥行きっしょー ってか(笑)
天板には、鳴きを防ぎ、音の濁りを抑えるためウッドトップをプラス
体験会では、実際にウッドトップベースのものと、単に金属をエンボス加工したものなどを木槌でたたいて聞き比べさせていただいたのですが、共振度が明らかに違う!(木槌くん大活躍)
では、もうひとつの共振の元、底面部はというと・・・
なんとインシュレーター(足)は、贅沢にも真鍮削り出しの3点支持!
4本足とは安定感が違うのだよ
さらに重厚な低音再生を求めて、センターユニットの底には、厚さ12mmのアークベース(黒い部分)が貼られております
上下の合わせ技で、ドライブの稼動による振動を可能な限り低減させてるのだ
そしてキャビネット内部には・・・
竹響板を装着することで、キャビネットの上部に放射される音圧を高めるとともに、音の広がりを助けてるっす
竹響板の組み方も よく見るとなるほどなぁと納得する2段5本構成
キャビネットの共振を吸収するために入れる吸音材も もちろん「木」
ファイバーやウールではなく、メイプル材を使ってます
この竹響板とメイプルの吸音材の効果がこれだ!
フロントUSB端子で広がる使い方
センターユニットの全面には、USB端子が用意されていMP3やWMAファイルの再生だけじゃなく、CDの録音も楽しめヤス(MP3:128kbps,等速録音)
もちろんCDやDVDのほうが「EX-AR7」の音の再現力をより楽しめるんだけれど、今の時代はそれだけじゃねえ・・・
こういう柔軟性も「音源探求」の理念からくるのかな
さて、問題の音は・・・
ここでようやっと体験会で視聴した「音」の感想(苦笑)
ビクターさんが用意したCDのほか、参加者が持ち寄ったCDを聴き比べてみました
感想は、JAZZやクラシック音楽との相性は抜群! 特に管楽器や弦楽器系
録音にもよるけど、JAZZのCDの再生では・・・
目をつぶると、まるでライブ会場にいるような臨場感っす
臨場感をパワーアップしてくれているのが、圧縮の際に欠落した音楽情報を再生成するというビクターの高音質化技術「K2テクノロジー」
この「K2」効果がすんごいのだ!
欠落した音を補完した音は、まるで違うソースを聴いているかというくらい違う!
スタジオの音(原音)が聴ける!といった感じです
ただし、ちょっと気になったところも・・・
ボリューム目盛を34以で聴かせていただいたんですが、これって防音処理した部屋でないと難しい音量
個別に設定を変えて視聴できる時間に、ボリュームレベルを下げて聴かせていただいたのですが、目盛でいうと「21と22」に大きな壁があるみたい
ただし、これはJVCの視聴ルームが広いからかもしれないので、言い切ることはできませんが;;;
小型だから、ある程度音量を出さないと鳴かないのはしょうがないけど、広さの関係もないわけではないので、できれば6畳~8畳くらいの部屋での視聴してみたかったなぁ
ともあれ、ウッドコーンと「K2」テクノロジーが生み出す音に触れることができ感動の体験会でした
ビクターの関係者さま、またWillViiさま ありがとうございました
ウッドコーンオーディオシステム ビクター
http://www.jvc-victor.co.jp/audio_w/woodcone/index.html
ウッドコーンオーディオシステムイベント情報|ビクター
http://www.jvc-victor.co.jp/audio_w/home/ex-a150/woodcone_event.html
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